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  • 執筆者の写真ミズコウアキヒコ

リスト入り予定のアルゼンチンワイン

WINE BAR MAGARRI店主のミズコウです。


先日お伝えしましたとおり、アルゼンチンワインの試飲をして、気に入ったモノを取り寄せております。


その中でも、特筆すべき目玉ワインをご紹介したいと思います。


生産者は「1853オールド・ヴァイン・エステート」と言う名前の会社で、凄腕の醸造家を抱えているアルゼンチンワインの雄です。


その醸造家の名前は「マルチェロ・ペッレリッティ」


彼は南アメリカ大陸出身の醸造家で初めてロバート・パーカーJr.から100点満点を獲得した人物です。


彼は、幼いころからワイン造りの世界に親しんでいました。


祖父と一緒に農場でブドウを踏み、自家製ワインを造っていた幼少期の想い出が、醸造家として働くという夢の原点になった と語っています。


1994年、彼はウコ・ヴァレーのラ・コンサルタという場所にある祖父の農場で、初めてワインを造りました。


その後、有名なワインコンサルタントであるミシェル・ロラン氏に師事し、ワイン造りの先端技術を学びました。


2001年より、フランスとアルゼンチンにワイナリーを所有するペレ・ヴェルジェ家の下で醸造家として働き始め、すぐに頭角を現します。


毎年9月になると、ボルドーのポムロールでシャトー・ラ・ヴィオレット、シャトー・ル・ゲ、シャトー・モンヴィールのワイン造りに携わりました。


半年後、今度はアルゼンチンに戻り、メンドーサのモンテヴィエホのワイン造りを行いました。


そして、2010年には、彼が手掛けたメルロ100%のシャトー・モンヴィールがワイン・アドヴォケイトで100点満点を獲得し、彼の名は一躍世界に知られることとなりました。



アルゼンチンは、世界で第五位の生産量を誇るワイン大国です。


隣国チリと並ぶ優れたワイン産地でありながら、日本への輸入量は未だに10位(2021年度)、輸入量第2位のチリのスティルワイン輸入量40379klに対し、アルゼンチンは1478kl、わずか3.6%しかありません。


日本ではまだまだ認知されていないアルゼンチンワインですが、その品質の高さ、サステナブルなワイン生産への取り組みが消費者の支持を集め、アメリカ、イギリス、ブラジルなどワイン消費大国では非常に人気のある産地となっています。 アルゼンチンのワインの歴史は、1551年スペインの植民地政策によって、 ワイン造りに適したブドウ品種であるヴィティス・ヴィニフェラが持ち込まれたのが始まりです。


サンティアゴ・デル・エステロに、スペイン人宣教師がブドウの木を運び、栽培を開始しました。栽培地域は徐々に広がってゆき、19世紀中頃には、ヨーロッパからの移民によって、新しい栽培技術、そして多様な品種がもたらされ、ワイン生産量はさらに増加していきました。

アルゼンチンのテロワール

赤ワインなら果実味豊かで力強い味わい、白ワインならフルーティで華やかな香り。凝縮感があって親しみやすい、ニューワールドらしい味わいが特徴です。


チリ同様手頃な価格で高品質なワインが生産されていますが、その理由は、ブドウ栽培に適した土地(テロワール)にあります。


ワイン産地の7割はアンデス山脈付近のメンドーサに集中しており、この地域は標高が高く(600~1000m)、年間300日以上が晴天で、極度の乾燥、昼夜の寒暖差の大きさの恩恵を受け、優れたブドウが収穫できます。

加えて、その過酷な環境のおかげで病虫害の発生が非常に少ないため、多くの生産者は農薬や除草剤といった科学薬品に頼る必要がありません。


一方で雨が少なく常に水不足のリスクをかかえており、灌漑設備は、ブドウ栽培における重要な条件となっています。


生産者の誰もが、限られた資源を大切に使うことや、再利用を心掛けることを常に意識しています。

アルゼンチンワインの代表格は「マルベック」種を使った赤ワインです。


ポリフェノール豊富で色が濃く、風味豊か。近代的な醸造方法のおかげでタンニンは滑らかで、濃厚なのに飲みやすい味わいが特徴です。


世界で牛肉を最も食べる国と言われているアルゼンチンのワインなので、もちろん牛肉には抜群に合う味わいです。


ウコ・ヴァレー

ウコ・ヴァレーは、アルゼンチン北西部に位置し、メンドーサの一部とされていますが、現在はウコ・ヴァレー単体でも認識されるほど注目度が高まっている産地です。


西と北にアンデス山脈、東には低い丘が連なります。


ウコ・ヴァレーは、90年代初頭に発見されたアルゼンチンで最も新しいワイン産地の一つです。


もともと、川が近くを流れていることから、果物や野菜の栽培が中心だった土地でしたが、ブドウ栽培適地としてのポテンシャルが見いだされ、1992年、ニコラス・カテナ・サパタがブドウ畑を拓きました。


ウコ・ヴァレーは大陸性気候で、アンデス山脈の影響を強く受ける地域です。


夏は暑くて長く、冬は厳しい寒さにさらされます。


年間平均気温は約 15 °C ですが、昼夜の気温差は大きく、ブドウの糖度と酸度のバランスを維持するのに最適です。


一年を通し、ほとんど晴天で雨は僅かです。


しかし、アンデス山脈の雪解け水が流れ込む川が付近にあり、ブドウ畑は十分な灌漑設備が施されています。


ブドウ畑の標高はおよそ850〜1100メートルに位置し、土壌は主に沖積土、砂、粘土岩で構成されています。


水はけが非常に良いので、ブドウの樹は自然と樹勢が抑えられ、収量が落ち、その分凝縮した果実を実らせます。 現在では、ウコ・ヴァレーは世界最高のテロワールの一つと考えられており、そのポテンシャルの高さから、アルゼンチン国内・国外を問わず著名なワイナリーがこぞってこの地に投資をしています。

特にボルドーのワイナリーからの注目度は高く、フランソワ・リュルトンやバロン・ド・ロッチルドが既に進出を果たしています。


また著名な醸造家であるミシェル・ロラン氏もウコ・ヴァレーの品質に惚れ込み、数多くのワインを手掛けています。


多くの優れたワインが登場したことで、ウコ・ヴァレーの知名度は世界中で高まり、その結果、栽培面積は20年の間で約二倍に拡大しています。



2012年、フィロキセラ禍以前のフランスから持ち込まれ、自根栽培で現存している奇跡のブドウ畑が発見されました。


ヨーロッパではほとんど失われたオリジナルのDNAを受け継ぐ世界でも希少なマルベック種から生み出された、ワイン愛好家に必ず飲んでほしい特別なワインです。



ワイン名(原語)ヘリテージ(HERITAGE)

生産者(原語)1853オールド・ヴァイン・エステート(1853OLD VINE ESTATE)

原産国・地域アルゼンチン・メンドーサ

原産地呼称ウコ・ヴァレー

ヴィンテージ2017年

ぶどう品種マルベック


2017年 James Suckling 94点


このワインは、225L樽の中での発酵プロセスが含まれているのが特徴である。


温度管理・制御が難しくなるため、通常よりずっと多くの観察とケアが必要になる。


収穫は全て手摘み。


選別後、ブドウをフレンチオーク樽へ直接入れ、15日間コールドマセレーション(低温浸漬)を行う。


ドライアイスを使って液面に二酸化炭素の被膜を作り酸化を防ぐ。


この段階ではまだアルコールが発生していないため、特に注意して作業する。


低温浸漬を行うことで、ブドウの果皮からアントシアニンやブドウの風味、アロマが抽出され、ワインの総合的な品質が向上する。


その後ブドウを破砕し、アルコール発酵を行う。


発酵中に樽を1日1回転させ、果皮や種からの抽出を促す。


液体にブドウのエッセンスがしっかり抽出されたところで、ブドウを圧搾しワインを抜き取る。


フレンチオーク樽にワインを戻し、24か月間熟成させる。


その後アッサンブラージュを行い瓶詰し、12カ月間瓶熟成を行う。


全ての作業は手作業で行い、ワインの味わいには手作りならではの独特の質感と、優雅さが表現される。



ワイン名(原語)セレクテッド・パーセル(SELECTED PARCEL)

生産者(原語)1853オールド・ヴァイン・エステート(1853OLD VINE ESTATE)

原産国・地域アルゼンチン・メンドーサ

原産地呼称ウコ・ヴァレー

ヴィンテージ2019年

ぶどう品種マルベック


2019年 James Suckling 95点


長くなりましたので、また次の記事で詳しくご紹介します♪


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