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  • 執筆者の写真akihiko mizukou

ワインを飲むと良い理由

更新日:2021年8月15日


世界中の人々に広く親しまれているお酒であるワイン。


ワイン色の醸造酒には、発酵や熟成を経て、美容やアンチエイジングに役立つポリフェノールが豊富に溶け込んでいます。


白ブドウや黒ブドウを原料に、フランスなどのヨーロッパや米国、南米など世界各地で広く造られているワイン。国産も登場し、今やコンビニやスーパーにも多種類のワインが並び、家庭で気軽に楽しむ人が増えていますよね?


ワインに含まれる注目したい成分は、アントシアニンなどのポリフェノール。


ワインに詳しい山梨大学ワイン科学研究センターの佐藤充克客員教授は、「ワインのポリフェノールは、動脈硬化の一因となるLDLコレステロールの酸化を防ぐ」と話す。


また、ポリフェノールの一種で抗酸化作用のあるレスベラトロールは、認知症予防など、脳の機能改善に有効という報告がある。


「ポリフェノールはブドウの果皮や種子に多く含まれるため、ブドウを丸ごと発酵・熟成させた赤ワインは、果皮と種子を除いて発酵させる白ワインに比べて、ポリフェノール量が多い」と話す。


また、「ブドウの果肉には、学習や記憶に関わる脳神経ホルモンの働きを助けるペプチドを含み、これは白ワインにも含まれる」(佐藤客員教授)


これらの健康効果を期待するなら「ワイングラス1~2杯を目安に食事と一緒にとるといい」(佐藤客員教授)


ただし、アルコールを含む飲料の飲み過ぎは禁物。飲み過ぎは肝臓に負担がかかり、様々な疾患の原因になることも。もちろん、お酒を飲めない人は、無理に飲む必要はありません。



【ワインの健康トリビア】

ワインは、古代ローマ時代から薬効を持つ飲み物としても大切に飲まれてきた。


地中海沿岸などワインの名産地では、家庭に常備され、日常的に飲まれている。ワイン産地で心臓病の発症が少ないのは、ワインの摂取が関係しているとの研究も目立つ。


高脂肪食を食べても心臓病を予防する

フランス人はバターなど動物性脂肪の摂取量が多いのに、心臓病(虚血性心疾患)にかかる人が少ない。


この現象は、「フレンチパラドックス」と呼ばれる。1990年代に、この現象を裏付ける研究が報告された。そして、健康には良くないと思われていたワインを毎日飲むことで、ポリフェノールを摂取しているためではないかと話題を集めた。


健康に役立つ成分としてワインのポリフェノールが脚光を浴びるきっかけになった。


ワインのポリフェノールが、腸内細菌の多様性を高める

赤ワインに多く含まれるポリフェノールは分子が大きく、腸で吸収されにくい。


そのため、「食物繊維と似た働きをすると考えられる」(佐藤客員教授)。


また、白ワインの味の決め手の一つとなる酸味は「酒石酸や乳酸などの有機酸。腸内を酸性にして、酸性を嫌う悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を増やす働きが期待できる」と佐藤客員教授は話す。


酸化防止剤で悪酔い? こだわり派は選ぶ際に注意を

ワインには酸化防止剤として亜硫酸が添加されていることがほとんど。


「ワインは保存中に酸化が進むので、使用しないと、長期保存・熟成は不可能。亜硫酸にアレルギーのある人は注意したほうがいい」(佐藤客員教授)。


オーガニック認証を受けるなど原料や栽培にこだわったビオワイン(自然派ワイン)や国産ワインの中には亜硫酸無添加の商品もある。気になる人は、選ぶ際に気をつけよう。


アルコール飲料の中では糖質量が控えめ

ワインは、アルコール飲料の中では糖質がゼロのウイスキーや焼酎に次いで糖質が少ない。


甘口のワインは発酵の期間を短く調整しているため、糖質がやや多め」(佐藤客員教授)。


貴腐ワインなどのデザートワインも糖質が多い。


ワインは熟成すると、アントシアニンとカテキンなどのポリフェノール同士が結びつく重合が進み、色調も変化する。


紫色から赤、レンガ色になり、ポリフェノールの抗酸化活性も増す。


味も角がとれてまろやかに。「1000円前後のチリ産やアルゼンチン産の赤ワインは色も濃く、熟成しているものもあり、お薦め」(佐藤客員教授)





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