WINE BAR MAGARRI店主のミズコウです。
当店でも、OPENしてからずっと固定ファンのいるワインが長らく欠品してました。
その最新のヴィンテージがやっと入荷してきましたので、早速リストインしております。
スペインの最先端の自然派ワイナリーです。
自然派とか、ナチュールと言うと拒絶反応を見せる方がいらっしゃいますが、そっちじゃありません(どっち?)
いや、稚拙な技術で輸送や保管の段階で痛んでいるような、いわゆる流行りの自然派ワインやナチュールと一緒にしてもらっては困ります(苦笑)
うちも、ほとんどのワインは「自然派」や「ナチュール」と言うあいまいな定義の範疇にあるワインばかりではありますが、痛んでおかしな香りや味がするものは一つもありません。
そんな中で、その味で世界中で認められているスペインのワインが、今回ご紹介するコレ。
ドミニオ・バスコンシリョスは2000年に、ワインに情熱を傾ける紳士ホセ・マリア・バスコンシリョスによって設立されました。
彼のメインビジネスは自動車関連です。
彼の会社はBosch,Porche,VWの車に使用される部品を造っています。
この業界ではクオリティが第一です。
そして、彼はこの姿勢で、最高のリベラ・デル・デュエロのワインを造りだすことに挑戦したのです。
彼は約20億円をその夢にかけました。
コンサルタントにはスペインで有名なトマス・ポスティゴを起用。
ワイナリーは海抜1000メートルの場所にあり、栽培からワイン醸造に至る過程はオーガニック栽培を元に、極力純粋な自然を活かすように造ります。
区画にごとに管理され、収穫やブドウの手入れ、全てに渡って手作業で行われます。
【テイスティングコメント】
輝きと光沢がある深みのある力強いガーネット色。
熟した赤い果実(チェリー、ラズベリー、スグリ)のクリーンで強調されたアロマに、ココア、コーヒー、スパイシーなノートが混じり合い、よく溶け込んだタンニンとフレッシュな酸に支えられている。
バニラとシナモンのほのかな香りがミネラルを伴う。
ボリューム感のあるテクスチャーとジューシーで甘い風味を運ぶ魅力的な赤ワイン。
果実感あふれるフルボディ、シルキーなタンニン感、凝縮した味わいがバランスよく、⾧くドライな余韻がモダンなスタイル。
今後 5~10 年の熟成が期待できる。
ドミニオ・バスコンシリョスは、ホセ・マリア・バスコンシリョス氏が2000年に設立したワイナリーです。
現在彼は引退しており、二人の娘(マリア・ホセ、カルメン)がその後を継ぎました。
彼女たちは、女性の視点で、ワインの味わいやラベルも含めた、エレガンスなワインを造りたいと考えました。
そして、この考えに賛同してくれる女性スタッフとワイナリーを運営しています。
ワイン造りだけでなく、営業スタッフから輸出担当者・・・全て女性だけで運営しているのが、現在のドミニオ・バスコンシリョスのユニークな点の一つです。
<ブドウ畑について>
畑は標高1000メートル付近の高地に広がっています。
これだけ高地にある畑は、ヨーロッパでは非常に珍しいです。
なだらかな斜面が果てしなく続くように広がる様子は、スペインで伝統的にPARAJE DEL ALTO DEL CURAと呼ばれる地形で日照も良く、また他よりも荒天の影響を受けにくい環境にあります。
この単一畑で、私たちはテンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、そしてマルベックを栽培しています。
畑の標高が高いと、ワイン造りに様々なメリットがあります。
まず、低地より紫外線が強くなるので、紫外線から防御するためにブドウの果皮はとても厚くなります。
果皮に含まれる様々な香味成分や、豊かなポリフェノールも増えるため、 ワインに凝縮した風味、力強さが表現されます。
また、標高の高さにより、昼夜の寒暖差が大きくなるため、ブドウの生育がゆっくりになります。
おかげで、早熟と言われるテンプラニーリョ種でも、霜が降りるギリギリまで収穫を遅らせる事ができ、ワインに複雑な味わいを表現する事ができます。
しかも酸味が損なわれないため、豊かな果実味と凝縮味を持ちながらも、フレッシュな味わい、良い意味での緊張感を備えた味を同時に表現することができます。
ゆっくり成熟するおかげで、ブドウにしっかり野生酵母が付着します。
おかげで、人工的な培養酵母は一切使用せず、畑からもたらされる野生酵母100%でワイン造りを行っています。
設立者のホセ=マリアが、ワイナリースタートの当初からオーガニックな栽培に力を入れていたため、畑には多種多様な野生酵母はもちろん、微生物や昆虫…豊かな生態系が息づいています。
おかげで、私たちドミニオ・バスコンシリョスは、リベラ・デル・デュエロでは自然派の第一人者として認知されています。(現在はユーロリーフという認証を取得しています)
<ワイン造り> ワイン造りのアプローチは非常に伝統的で、ブドウの品種の個性を出すよりも、この素晴らしい畑の特徴を表現することに重きを置いています。
テンプラニーリョ種が主体ですが、カベルネ・ソーヴィニョン、マルベック、メルロといったボルドーの品種も栽培しています。
それぞれのブドウは、品種ごと、区画ごとに醸造され、最終的にブレンドを行うことで、それぞれのキュヴェの味わいを整えています。
ブドウ品種にはそれぞれ役割があります。
◆テンプラリーニョ:スペインのアイデンティティとも言える重要な品種です。 イチゴのような果実味、リコリスやスパイスを思わせる複雑な風味があります。
◆カベルネソーヴィニョンタンニン豊で、ワインに骨格やボディを与え、また独特の野性味(青っぽい香り) を与えます。
◆マルベックマルベックは複雑さを表現する為に使います。 スミレや青い花を思わせる、気品ある香りが感じられます。
◆メルロー果実味豊かで親しみやすく、滑らかな質感によって ワインにボリューム感、厚みを持たせることができます。
年ごとに気候が異なるため、その品種が表現する個性も僅かに変わります。
最終的には、テイスティングを繰り返し、ブレンドの比率を試行錯誤することで、このテロワールを表現するに足る味わいになるように調整しています。
したがって、各ブドウ品種の使用比率は当然毎年異なります。
このように、私たちのスタイルはフランス・ボルドーの「シャトー」のスタイルに近いワインづくりです。
ブドウ品種の特徴ではなく、テロワールの個性を表現する、というのが私たちのワイン造りの哲学だからです。
ブレンド比率を調整することで、年の違いで味わいがぶれないように調整しています。
熟成には、フレンチオーク樽を使用しています。
基本的に新樽を使用しますが、一部古樽を使う場合でも2年もの(1年使用樽)までです。
その後、使用された樽は売却しています。時々フランスのワイナリーからも樽の注文があります。
自然派ワイン、ナチュールワインブームの中で、微妙な香りや味のワインをありがたがり、高いお値段で飲んでいるのに疑問を感じてませんか?
おままごとみたいな生産者の不味いワイン飲むなら、ぜひこれ飲んでください。
自然派ワイン・ナチュールワインって美味しいんだ(当たり前なんですが苦笑)ってのをご実感いただけるはず。
ぜひお試しくださいね。
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