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  • 執筆者の写真ミズコウアキヒコ

ワインを扱うお店で嫌われるお客様

WINE BAR MAGARRI店主のミズコウです。


いきなりインパクトのあるタイトルで申し訳ありません(苦笑)


と、言うのもたまにお客様に訊かれるんです。


「どんなお客さんが嫌われるんですか?」って(笑)


同業者の方々から伝え聞いてる内容で言うと「自然派ワイン」「ナチュール」「BIOワイン」等のセリフを言うお客様にイラっとしたり、残念に思ったり、かわいそうに思うと言うのを聞いております。


ワタシは別にイラっとはしません(笑)


ただ、何を望んでいらっしゃるのかを必ずお聞きします。


なぜなら、これらの言葉に明確な定義は無いと言うのが真実だからです・・・。


自然派ワインと一口に言ってもさまざまな種類があり、フランスでは有機栽培で造られたブドウを原料とした自然派ワインを「ヴァン・ナチュール(Vin Nature)」と呼びます。

日本ではよくビオワインという言葉を目にしますが、じつは、ビオワインという言葉は日本での造語で、フランス語の「ビオロジック(有機栽培)」という言葉にワインを付けてビオワインと呼んでおり、海外では通じない言葉なんです。



日本では、有機栽培や自然農法で育てられたブドウを原料としたワインを総称してビオワインと呼んでいます。


フランスでいうところの自然派ワイン(ヴァン・ナチュール)は、2つの有機栽培方法であるビオロジック農法か、ビオディナミ農法のどちらかの栽培方法で育てたブドウを原料にして造られます。

また、醸造方法にも定義があり自然酵母による発酵と、ろ過をおこなわず澱を残すこと。

そして、一般的なワインにはほとんど入っている酸化防止剤(亜硫酸塩)を一切使用しないで造られるワインもありますが、瓶詰め前に少量の亜硫酸塩の使用は認められています。

こうした極力人間の手を加えず、可能な限り自然の状態に近い、自然の持つ力を最大限引き出して造られるワインを自然派ワインと定義しています。



前述のビオロジックやビオディナミといった栽培方法は、有機栽培の種類の1つで、ほかにもいくつかの栽培方法があり、EUではこうした有機栽培において、化学肥料、農薬や除草剤といった合成化学物質の使用や、遺伝子操作を行わない、これらの条件を3年以上満たす、隣接する畑がオーガニック農法ではない場合、その影響を受けないようにするなどの、農法によりさまざまな厳しい規定があります。


このように、EUでは畑やぶどうの木を守るため、引いては農家やワイナリーを守るための厳し基準を設けてワイン造りを行っています。


なので「自然派」「ナチュール」「BIO」をお望みの方には大体「うちのは殆どそうですよ」とお伝えしております。














これらのリストに載ってるワインたちも、オーガニックやヴィオディナミについて、触れても無いモノも多いんですが、みなさんが思われてる自然派・ナチュール・BIOの定義は満たしているワインばかり。


そんなの謳う必要も無く、品質と実績を知名度があるワイナリーだからです。


しかも、パーカーポイント90点以上や、パーカーポイント100点取得の五大シャトーの元醸造責任者や、ボルドーの特級畑のワインです。


フランスやイタリア以外の国の微妙な香りや味の自然派ワインに、高いお金を払っているのを散見すると同業者が「かわいそう」と思うのは無理はありません(苦笑)


かくいうワタシも、そんな味や品質のワインを「自然派」「ナチュール」「BIO」等の売らんがための甘言で消費者に売ってると、ワイン全体が「美味しくないのに高い」と思われてしまわないかと本当に心配です。


少し前にフランスの協同組合で、素人からワイナリーを起こした人たちの映画を観たんですが、ワイン造りを四苦八苦しながらしている姿を見ました。


その生活が楽しそうではあるんですが、飲んでみたくなって値段調べてみてびっくりしました(苦笑)


サン・テ・ミリオン特級畑のヴァン・ナチュールより高いやないかい!(爆)


もうね、ボルドーの特級畑で、ぺトリュスの醸造チームが作ってるワインより高いなんて、取り寄せて試飲するまでもなくわかりますよねぇ・・・。


その醸造家としての経験や知見、畑のポテンシャルを考えると、それより美味しいワケが無いのは、ワインに詳しい人なら自明の理です。


ホントにね、一度うちに来て飲んでみてください(笑)


畑やぶどうの木を大切に扱い、自然に敬意を払う真面目で凄腕の偉大な醸造家のワインがひしめいてますよ。


岡山では間違いなく、一番数多くグラスワインをご用意してますので、お好みの味やブドウ品種、醸造している国などのご指定があれば、ご予算に合わせてお選びしますので、ぜひご相談くださいね。

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