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執筆者の写真ミズコウアキヒコ

よろしいんでしょうか?問題



こんな謳い文句のテーブルワイン。


いったいどこの醸造家なのか?と思ったら・・・。


すごい人でした。


その名はパスカル・マーティー。


え?知らない??


じゃあ、今日覚えて帰ってね(笑)


パスカル・マーティー氏とは?


シャトー・ムートン、オーパス・ワン、そしてアルマヴィーヴァを造ってきた醸造家。


カサ・デル・セロ・リセルヴァは、畑造りから醸造まで一貫してマーティ氏が関わり、まるでお手本のようにブドウ品種の特徴を表現しています。


食事との相性を主眼に作られているため、決して料理を邪魔することはありません。


白のソーヴィニョン・ブランは、ボルドーと同様に、食事に合わせることを考え、クラシカルなタイプ、どちらかと言えばボルドーやロワール地方の物を念頭に置き造っています。


赤のメルロ品種は、よく勘違いされますが、実は暑いところは苦手です。


カベルネ・ソーヴィニョンよりも涼しいところでなければ、ボルドーのもののように、綺麗なスミレの香りを表現することはできません。土壌に含まれる粘土質も大切な要素です。


チリのものは、インパクトが強く、パッション・フルーツやハーブのアロマが強いモダンなタイプも多く見られますが、香りや酸味といった表層的なものより、より構造や酒質、滑らかな味わいの方を重視して作っています。



カサ・デル・セロとは、直訳すれば「山に佇む小屋」ですが、ここではマーティ氏の自宅兼醸造所を指します。


チリ最高峰のワインの一つ「クロ・デ・ファ」を生む畑が広がり、目の前にはコラソン・デル・インディオと呼ばれる大岩を抱いたアンデス山脈がそびえる名勝地。


そこに建つパスカル・マーティ氏の住処が、ラベルに描かれています。


ヴィニャ・マーティの入り口となるこのレンジに自身の自宅兼醸造所をあしらったのは、「多くの人に飲まれる最も低い価格のワインのクオリティこそが、ワイン造りで最も難しいが、最も大切である」という考えによるもの。その自負あっての選択です。



マーティ氏はこのワインについて「最もシンプルなアッサンブラージュ(ブレンド)」と語ります。


この価格帯のワインであれば、様々な地域から集めたブドウをまとめて大きなタンクに入れ、一気にワインに仕上げるのが一般的です。


しかし、ヴィニャ・マーティでは、まずそれぞれの産地や畑の特徴ごとにタンクを分けて別々に醸造します。


ワイン造りは100%ステンレスタンク。


ブドウの状態ではほんの些細な違いが、ワインに仕上げたときに、よりはっきりとした違いになって表れてきます。

「こうしてできた同じブドウ品種同士のワインをアッセンブラージュし、プロポーションを整えるのです。


もし、ブドウを本当にほったらかしておいて美味しいワインができあがるなら、醸造家という仕事は必要ありません。


畑の見極め、味の表現において、知識や経験則から品質を高める技を施すのが醸造家の役割です。」


そこには世界最高峰としての技が惜しみなく込められています。





五大シャトー「ムートン」、カリフォルニアの「オーパス・ワン」の後に、チリを代表するプレミアムワインの「アルマヴィーヴァ」を手掛けた時、彼はチリの類まれなテロワールを知りました。


しかし、現状の大規模生産では、そのポテンシャルを引き出すだけのワイン造りが出来ない事にも気づいていました。


彼の胸の内には、自身のワイナリーを造りたいという思いが芽生えたのもこの頃です。


2003年、アルマヴィーヴァでの自身の役割を果たした、との思いから、彼は自身のワイナリー設立に向け、動き始めます。


コンサルタントとして世界中を回りつつ、ワイナリー設立準備を進めました。


「あのムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァを手掛けたパスカル・マーティ氏が新ブランドを立ち上げる」


噂を耳にし、ワイン業界内外で彼の夢に共感した人が続出しました。


例えば「ロード・オブ・ザ・リング」で有名な映画会社ニューライン・シネマ(現ワーナーグループ)のマイケル・リン氏や、元バロン・フィリップ・ロッチルド社の社長で、現在アメリカで輸入会社を経営するオリヴィエ・ルブレ氏もバックアップを申し出ました。


多くの人々の夢も乗せて、2008年、満を持してマーティ氏自らのワイナリー「ディオニソス・ワインズ」を設立。2013年、ヴィニャ・マーティと自身の名を冠したワイナリーへと変更、生涯をかけたプロジェクトとしての意気込みを表現するに至ります。


いや、ホントにマヂで、こんな値段でこんないいワイン出していいの?って思わず唸る。


ぜひ、岡山のワインラヴァーにも飲んで欲しいです。


彼の望み通りに、非常に飲みやすい価格でお出ししていますのでね。





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